管理栄養士国家試験勉強に強くなる(令和版v0.11) 第5回

学習度チェックの各質問で分かること・対策 1/3

1) 管理栄養士国家試験の受験は、次の国家試験を受験すれば3回以上となる。

受験回数が3回以上の方は、根本的に学習の方法が間違っています。今後は、新しい学習方法で学習を始めて下さい。

2) 仕事を1日8時間以上行っている。(専業主婦業務を含む)

学習時間が作れないと嘆いていませんか?
1日は24時間あります。
短時間学習を数回行う方法や、週何時間行う方法などライフスタイルに適した貴方だけの方法が必ずあるはずです。言い訳する時間も学習する時間として使うくらいの意気込みが必要です。

3) 栄養士養成施設校での成績は、平均より下だった。

基本的な学力が不充分である可能性があります。例えば、生化学を学習する前に基本的な生物や基本的な化学を理解出来ているでしょうか?
基本を学習して、基礎学力を上げる努力をしましょう。

ここで基礎学力を身につけられずに、生化学の学習に入ると絶対に苦労します。これは他の科目でも同様です。
全ての出題科目は、縦断と横断で関係して成り立っています。その基礎となる学力や知識が定着していないと、効率よく複数にまたがる科目連携で学習することに支障が出てきます。一歩一歩着実に学習して知識の定着を重ねて下さい。

学生時代、成績が平均を上回っていた方も、苦手箇所があるなら基礎に立ち戻るようにしましょう。
あやふやな知識で管理栄養士になったとしても、仕事で失敗して信用を失うことは間違いないでしょう。

論語という書物に「知之為知之、不知為不知、是知也」という件があります。
訳すと「これを知るをこれを知ると為し、知らざるを知らずと為せ」というものです。有名な故事です。
要するに「知らない」とか「分からない」の一言が、歳を重ねると段々言えなくなって来るものです。
それは知らないことを恥ずかしいと思う気持ちや、経験や知識があるがばかりに勝手に思い込んだりして頭が固くなるのが人間です。
そうならないための習慣として、「知っていること」、「知らないこと」をもう一度見極めるようにしましょう。
人生は、本当に知らない世界がたくさんあることに気づいて、新しいことをつい学びたくなることでしょう。

そんな学びが楽しくなると、学習習慣が生まれて毎日の学習が苦に思わないようになります。

本当の話です。

4) 参考書や学習書は、毎年新しい最新のものを数多く購入している。

参考書や学習書を買いっぱなしにしていませんか?
本棚に飾っていても勉強は出来ていませんよ。
使わない学習書ほど勿体無いものはありません。家計に厳しいですし、環境にも悪いと思います。
買ったものは、責任を持ち全てに目を通して下さい。

古今東西を問わず、書物や書籍を大切に扱わない人は、必ずその報いを受けます。皆様もご存知だと思いますが、貧困国だけではなく、災害の多い国では書籍なども被災して読めなくなります。そんな中でも人間は、様々な知識を書籍から学び記憶として、脳に定着させることが可能です。全ての書籍が灰になっても、知識が定着していれば再現性があるものなのです。
最近は、何でもインターネットで検索すれば探していた知識や問題解決の糸口を見つけることは簡単に出来るようになりました。しかし、ネットワーク上にはフェイク情報が存在し、誤った知識や事実と異なる情報も氾濫しています。
また、電力喪失に見舞われると情報機器は役に立ちません。そのような場合でも書籍やノートなどがあればいいですが、知識が定着していれば必ず役に立つでしょう。

5) ノートは美しく書かないと気が済まない。

ノートを、美しく書かないと気が済まない(強調したい部分には、色ペンを2色以上使用する人を含む)という受験生に伝えたいことがあります。
はっきり言って時間の無駄です。
さて、美しく整理されたノートを何度も見直ししたことがありますか?また、どなたかに見せるものですか?
国家試験用のノートなんて貴方だけが書いてあることを分かれば良いのです。
むやみに参考書や学習書を書き写したり、資料をコピーして貼り付けて、満足しないでください。

このことは、付箋を学習書にたくさん貼ったり、付箋に直接用語を書き込んで周囲にペタペタ貼っているのも同じです。
そもそも付箋を学習書や参考書にたくさん貼るという方法は、小学生期に予習復習をする学習習慣を身につける目的で考え出されたものです。私も小学生の頃は、付箋が高価なもので買うことはありませんでした。代替品として、新聞の折り込み広告を小さく裁断したものを付箋のようの使った記憶があります。試験に強いガリ勉がよく行う方法です。
実際に、管理栄養士養成施設の学生は効果がハッキリある方法です。医師国家試験も同様に成果がある方法です。

しかし、栄養士養成施設を卒業後に実務経験を積んで受験される方は、一度も授業で習っていない内容や更により深く高度な専門的知識を習得していない分野が多くあります。これは、ノートの整理術のみで克服出来るものではありません。

本当に付箋を使った学習方法がどれほど高度な学習方法かわかっているなら良いのですが、殆どの初学者には難しいので念のために注意したまでです。

それでも、ノートを美しく書いたり、付箋を活用したいという方に参考になりそうなコンテンツにリンクをつけておきます。
小中学生向け参考書の特集ページです。
私の子供の頃からある自由自在という王道の参考書の学習方法が紹介されています。
やるなら止めませんが、本物の付箋を貼った学習がどのくらい凄いかご覧ください。

参考リンク : 辞書引き学習と自由自在引き学習

6) 生活リズムが不規則だ。

まず学習する体制になっていません。規則正しい生活は、学習能力も向上させます。
夜更かしをして学習する方が多いようですが、早朝に学習を行う方が、頭に入るものですし、集中して行うことができます。仕事をしている方は、特に出動の数時間前に学習をしてみて下さい。意外と効果的に学習できますよ。

管理栄養士の仕事の一つとして、栄養指導がありますね。患者さんや相談者さんは、管理栄養士の指導や提案に対して何かと言い訳をして計画通りに食事内容や生活習慣を改善してくれないことがあります。そう言った場合には、どうすれば指導や提案に従ってくれるのでしょうか?この問題は、個々の事例として管理栄養士の課題です。自分以外の他人に生活変容を受け入れてもらうには、貴方自身が変容して見せなければならないのです。

管理栄養士国家試験で問われる知識は、医師国家試験や看護師国家試験とは内容が似通っているのは否定しません。
しかし医療従事者の中でもセラピストの要素が色濃い仕事が管理栄養士です。患者の身体を侵襲することはありません。
栄養士法でも管理栄養士は、「傷病者に対する療養のため必要な栄養の指導、個人の身体の状況、栄養状態等に応じた高度の専門的知識及び技術を要する健康の保持増進のための栄養の指導並びに特定多数人に対して継続的に食事を供給する施設における利用者の身体の状況、栄養状態、利用の状況等に応じた特別の配慮を必要とする給食管理及びこれらの施設に対する栄養改善上必要な指導等を行うことを業とする者をいう。」とあります。

生活リズムに問題を抱えているなら、これを機に管理栄養士らしく改善してみましょう。
今すぐ、サーカディアンリズムを学習して、一度リセットして下さい。
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